「田舎に住んでいるので、都会の子と同じ勉強ができません」
近くに予備校がない。あっても高校受験向けしかない。志望校の対策を知っている人が周りにいない。ようやく見つけても地元の国公立しか対策しておらず、首都圏の私立の対策ができる塾がない。
結論から言うと、このような格差は確かに存在します。数字にもはっきり出ています。ただし、その中身は多くの人が思っているものとは少し違います。そして今は、埋められる部分がかなり増えました。
この記事では、地方の受験生が実際に何を不足しているのかをデータで整理したうえで、どう埋めるかを具体的に書きます。
実在する地方と東京の教育格差
文部科学省が2025年5月に公表した「各都道府県における高等教育の現状に関する調査研究」を見ると、地域差の大きさがはっきり分かります。
2023年度の大学(学部)進学率は、最高が東京都の77.6%、最低が秋田県と宮崎県の40.1%。その差は37.5ポイントです。
同じ日本で、同じ年齢で、住んでいる場所だけで大学へ進む割合が倍近く違う。これが現状です。
しかもこの差は、放っておけば縮まりません。同じ報告書の2040年度の推計では、最多の東京都が80.5%へ上昇する一方、最少の山口県は38.5%と、2023年の42.5%からさらに4ポイント下がると見込まれています。
もうひとつ、地方の受験生が置かれている状況を示す数字があります。自県進学率、つまり県内の大学に進む割合です。
茨城、長野、富山、奈良、和歌山、鳥取、島根、香川、佐賀。これらの県では20%を下回ります。
言い換えると、その県の高校生にとって「大学に進学する」とは「県を出る」ことと、ほぼ同義だということです。地元に選択肢が少ないぶん、外を見て戦わなければいけません。
「地方には塾がない」は嘘、無いのは私立大の受験ノウハウ
ここが意外なところです。
全国の学習塾はおよそ55,000軒あり、小中高生1,000人あたりで見ると4.10軒。最も多いのは和歌山県で5.85軒、続いて徳島、香川、愛媛と四国勢が並びます。逆に少ないのは岩手県の2.52軒で、山形、青森、熊本、北海道が続きます。
つまり「西日本や四国には塾が多く、東北や北海道には少ない」という分布であって、都会と地方という単純な話ではないのです。
では和歌山や徳島の高校生は困っていないのかというと、そんなことはありません。相談は同じように来ます。
なぜか。数の問題ではないからです。
地方の受験生が本当に足りていない3つのもの
実際に話を聞いていると、不足しているのはこの3つに集約されます。
1. 志望校に特化した対策
地方にある塾の多くは、高校受験と、地元国公立や中堅私大までを守備範囲にしています。それ自体は地域の需要に合っていて、悪いことではありません。
ただ、早慶やMARCH、関関同立、あるいは難関国公立を狙うとなると話が変わります。その大学の過去問を何年分も見てきた人が、近くにいない。
大学入試は、大学ごとに出題の癖がはっきり分かれます。同じ偏差値帯でも、求められる力がまるで違う。「どの問題を捨てるか」「どの分野に時間を使うか」という判断は、その大学を知っている人にしかできません。
2. 情報
これが想像以上に大きい差です。
入試方式が今年から変わった。この大学は共通テスト利用のほうが入りやすい。この日程とこの日程はぶつかる。英語外部検定が使える。
首都圏の進学校なら、こうした情報が教室の中で自然に流れています。先輩の実例も蓄積されています。地方では、同じ情報を自力で集めなければなりません。
そして情報の差は、学力の差より結果に直結することがあります。出願の組み方ひとつで合否が変わるからです。
例えばMARCHというくくりでもいろんな入試方式があります。理系の青学B方式は理数系特化、早稲田は理科2科目がメインだが教育学部は理科一科目で受けられる。こうした細かい受験ルールも知らない人は知りません。こういうことをアドバイスしてくれるか否かは大学受験において実力以上に左右されるポイントなのです。
正直早慶なら学部はどこでもよかった。早慶は理科2科目必要と聞いていたからずっと2科目やっていた。でも試験直前になって理科1科目で受けられるところを知った。こうなってから理科1科目分の勉強時間を返してと言っても帰ってきません。その理科の時間を主要3教科に絞ればMARCHを確実に合格キープし、早慶にチャレンジできたのに…。こういう人は意外と多いんです。
3. 比較の対象
学年に同じ志望校を目指す人がいない。だから、自分の勉強量が足りているのか、今の成績で間に合うのかが分からない。
これは精神的にかなりきついです。不安なまま1年を過ごすと、努力の方向まで狂います。
「首都圏と同じ授業」はもう場所に縛られない
ここまでが現状です。ここからは、どう埋めるかの話をします。
結論を言うと、上の3つはすべてオンラインで解決できる種類のものです。教室に集まらないと伝わらない情報ではないからです。
むしろオンラインのほうが有利になる点もあります。
通塾時間がゼロになる
地方で塾に通う場合、片道30分から1時間かかることは珍しくありません。週3回通えば、往復で週3時間から6時間。1年間なら150時間から300時間です。
この時間がまるごと勉強に回ります。これは「便利」というレベルの話ではなく、純粋に総学習時間の差です。
天候に左右されない
雪の多い地域では、冬に通塾できない日が出てきます。受験直前期にそれが起きるのは、かなり痛い。オンラインなら止まりません。
部活と両立しやすい
移動がないぶん、部活終わりでも間に合います。地方の高校ほど部活が盛んなケースも多く、ここは実務的に効きます。
講師を地域で選ぶ必要がない
これがいちばん本質的だと思います。
対面だと「通える範囲にいる講師」から選ぶしかありません。オンラインなら、その科目とその志望校に詳しい講師を、住んでいる場所と関係なく選べます。
難関大対策を知っている講師が地方に少ないという問題は、講師のほうを動かす必要がないと分かった瞬間に消えます。
オンライン予備校によくある不安
オンラインだと集中できないのでは
映像授業が続かなかった経験のある人は、そう感じると思います。ただ、あれは一方通行だから続かないのであって、オンラインだからではありません。
1対1の個別指導なら、こちらから常に問いかけます。手が止まればすぐ分かります。集団授業の後ろの席より、はるかに集中せざるを得ない環境です。

手元が見えないから、教えにくいのでは
解いたノートを撮影して送ってもらえば、どこで詰まったかは見えます。書画カメラやタブレットを使えば、書いている過程をそのまま共有できます。
実際のところ、答案を見ずに教えることはできません。それは対面でもオンラインでも同じで、見る方法が違うだけです。
講師側はタブレット画面を共有しながら教えます。そのため解いている過程が見えます。生徒側もタブレット共有かもしくはカメラで手もとを移してもらえば過程を確認します。(生徒側は必須ではありません。スマホのみで受講している生徒様もいらっしゃいます。)
質問しづらいのでは
これは逆のことがよく起きます。大勢の前で手を挙げられない生徒が、画面越しだと聞けるようになる。人見知りの生徒ほど、その傾向があります。
LINEを全生徒に公式アカウントを登録してもらっています。そのためわからないことがあれば都度チャットを投げてもらうだけで質問ができます。面直で先生を呼ぶよりよほどハードルは低いです。
保護者から様子が見えないのでは
むしろ見えます。家で受けているので、どんな授業をしているかがそのまま分かります。送り迎えも不要です。
ネット環境が不安
一般的な家庭用の回線があれば足ります。特別な設備は要りません。
それでも、勿論対面のほうがいい人もいます
ここは正直に書いておきます。
自習する場所が家にない人は、通える自習室があったほうがいいです。家では集中できない、というのは環境の問題なので、オンラインでは解決しません。
自分で予定を守れない人も、最初は対面のほうが向いている場合があります。ただしこれは慣れの部分も大きく、週1回の固定授業から始めれば習慣化できることが多いです。ただこの傾向が強い人は大学に受かったあと潰れます。大学は予備校以上に放任主義です。高校までと違い担任が出欠を取るわけでもありません。別に来ないなら来ないで留年して終わりです。大学に行くために塾に行くわけですから、受かっても自堕落な生活になる人はそもそも大学に行くという行為から見直す必要がありますね。
「オンラインなら全員うまくいく」とは言いません。合うかどうかは、体験してみるのがいちばん早いです。
今日からできること
塾に入るかどうかは別として、地方にいる受験生が今すぐやるべきことを3つ挙げます。
志望校の配点を調べる
募集要項を開いて、科目ごとの配点を書き出してください。これだけで、力を入れるべき科目が変わることがあります。英語の配点が2倍の大学と、理科が重い大学では、戦い方がまったく違います。
情報源を全国基準にする
学校の先生や地元の塾の情報だけに頼らないでください。悪気なく、地元の進学実績を基準に助言されることがあります。大学の公式サイトと募集要項を、自分で直接見る習慣をつけてください。
模試は全国規模のものを受ける
校内順位は目安になりません。全国の母集団の中で自分がどこにいるかを、早い段階で把握しておいてください。
まとめ
大学進学率は東京の77.6%に対して秋田・宮崎は40.1%。この差は事実です。ただしその原因は、塾の数ではありません。
足りないのは、志望校に特化した対策と、情報と、比較の対象。この3つです。そしてこの3つは、いずれも場所の問題ではなくなりました。
住んでいる場所で、受けられる指導の質が決まる時代は終わりつつあります。あとは、そこに気づいて動くかどうかだけです。
PingPointは全国対応のオンライン個別指導塾です。完全1対1で、難関大の対策を住んでいる場所に関係なく受けられます。近くに予備校がない、志望校の対策を教えてくれる人がいない。そういう状況なら、一度話を聞かせてください。
住んでいる場所で、受験は決まりません
PingPointは全国対応のオンライン個別指導塾です。完全1対1で、志望校から逆算した学習計画をご提案します。通塾時間はゼロ。部活と両立したい方、近くに予備校がない方のご相談を歓迎しています。
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