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文系 vs. 理系 どっちを選ぶべきか
2024.03.08 |大学受験, 文系, 理系,

皆様こんにちは!Ping Point 大学受験対策記事をご覧くださいましてありがとうございます。
本日は文系 と 理系 どっちを選ぶべきかについて解説をしてきます。
是非ご一読いただけると幸いです。それでは行きましょう。

 

文系 vs. 理系:過去と未来を繋ぐ挑戦

最近、私たちの社会では分断という言葉が頻繁に耳にされるようになりました。イデオロギー、経済格差、政治、宗教、ジェンダーなど、さまざまな分野で対立が生まれ、それが地域や社会、国、世界を分断することもあります。

その中で「文系 vs. 理系」は、古典的な分断の一つとなりつつあります。日常の会話でも、理系の特徴とか文系だからね(笑)といった言葉が飛び交います。しかし、この分断は新たな分断を生み出す可能性があります。

文系と理系の特性

一般的に言われるところによれば、国家単位で理系の学問はすぐに社会に役立つが、文系の学問はそうではないといった先入観があります。これが更に文系不要論に発展し、2015年に文部科学省が国立大学に発表した通知には文系学部の縮小・再編が求められるという内容が含まれ、大きな波紋を呼びました。

この分断が生まれた背景には、1910年代まで遡ります。当時、中等教育に関する法令で「文科」「理科」という区分けが明確にされ、大学入試でも文系志望と理系志望が二分された方式が確立されました。これは、日本の大学が元々官僚の育成機関であり、法学と工学の実務家養成を目的に作られた経緯があります。

日本の文・理分化の歴史

同時期にヨーロッパでは、共通試験に合格すればどの学部でも選べ、エリート校は数学から古典まで幅広い知識を競う入試方式が存在しました。それに比べて、日本の文・理分化は独特であると言えます。

戦争が近づくと、理工系の学生が兵器開発研究のために動員される一方で、文系の大学生や旧制高校の文系学生が学徒動員の対象となりました。これが、文系志望者にとっての苦境となりました。

科学技術立国との結びつき

その後も、日本は「科学技術立国」というコンセプトのもとで科学技術をイノベーションに結びつけ、国の力を増強する方針を進めてきました。1960年代以降の高度経済成長期には大学理工学部の学生定員が拡充され、さらに1980年代からは巨額の予算が科学技術分野に投入されました。

しかし、これにより人文・社会科学系は理工系に比べて小規模なままであり、私立大学においても文系学部が増えたとしても、その偏りは依然として続いています。

大学・大学院における文・理の不均衡

現在もなお、文系志望の学生は私立大学に集まり、研究者の育成においても自然科学・技術分野が優遇されています。2013年の統計によれば、日本の博士号取得者の「自然科学」対「人文・社会科学」の比率は5対1で、ドイツの同比率3対1よりも圧倒的に偏っています。

このような文・理の不均衡は、今の社会に本当に適しているのでしょうか。進化する現代社会において、私たちが挑戦すべき課題は多岐にわたります。新しいアイデアや視点が求められる今こそ、文系と理系の垣根を超え、協力し合いながら未来に向けて進んでいくことが必要です。

文理融合の未来へ

日本の大学教育において、文・理分野の優劣を競い合わせるのではなく、双方の得手領域を活かし合い、新たな知識や価値観を生み出すことが求められています。異なる専門性を持つ人々が協力し、相互理解を深めることで、より豊かで持続可能な未来を築いていくことができるでしょう。

文系の人が理系の考え方を学び、逆に理系の人が文系の視点を理解することで、新たな発見やイノベーションが生まれ、社会に広がっていくことでしょう。また、異なるバックグラウンドを持つ人々が協力することで、より多様性に富んだアイデアが生まれ、社会全体が活性化することも期待されます。

未来のリーダーやイノベーターたちは、文理を超えた総合的な視野を持ち、協力と相互理解のもとで問題解決に取り組むことが求められます。これからの時代は、単なる分断ではなく、融合と協力が新たな可能性を切り拓いていくことでしょう。

 

 

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