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英検は本当に大学受験で「有利」なのか?その実態と戦略を徹底解説
2025.04.24

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英検は本当に大学受験で「有利」なのか?その実態と戦略を徹底解説

「英検を持っていると大学受験で有利になる」と耳にしたことがある人は多いでしょう。しかし、本当に英検は大学合格を後押ししてくれる武器なのでしょうか?また、どのような受験生にとって有効で、どんな人には向かないのか、その仕組みを理解しておかないと、かえって受験勉強のバランスを崩してしまう可能性もあります。

この記事では、英検を大学受験に活用する際のメリットや注意点をわかりやすく整理しながら、どのような戦略で英検を取り入れるべきかを詳しく解説していきます。


英語が得意ならチャンスが広がる:英検活用のメリット

英語力に自信のある高校生にとって、英検の取得は大きなアドバンテージになります。大学側は外部検定試験を積極的に評価しており、英検のスコアや級に応じて、さまざまな優遇措置を設けています。たとえば以下のような対応があります。

  • 出願資格として利用できる
    一部の大学では、「英検〇級以上」が出願の前提条件となっている場合があります。特に総合型選抜(旧AO入試)や学校推薦型選抜(旧推薦入試)ではこの傾向が顕著です。
  • 得点換算または加点対象になる
    たとえば、英検2級を取得していれば、大学独自の英語試験が70点扱いになるケースもあります。また、一般入試であっても、取得級に応じて得点が加算される制度を設けている大学があります。
  • 英語試験そのものが免除になる
    一定レベル以上の英検合格者に対して、大学独自の英語試験の受験が不要になることも。これにより他教科の対策に集中できるというメリットがあります。

英検は全員にとって「有利」とは限らない

一方で、英検取得が必ずしもすべての受験生にとって有利に働くわけではありません。特に英語が不得手な生徒にとっては、かえって負担が増える可能性があります。

英検は2級以上になると、大学入試の英語と同等、もしくはそれ以上の語彙力・読解力を求められます。しかも出題形式が大学入試の共通テストや個別試験とは異なるため、専用の対策が必要になります。つまり、英語が苦手な人にとっては、「受験英語の勉強」に加えて「英検対策」の二重の負担を背負うことになりかねないのです。

それならば、共通テストや志望校の個別試験の英語対策に一本化した方が、限られた時間を効率的に使えるという考え方もあります。


他教科とのバランスを崩さない戦略が必要

大学入試は英語だけで決まるものではありません。たとえば、文系学部であれば国語や社会、理系学部なら数学や理科の得点も非常に重要です。英検取得を目指すあまり、英語学習に時間をかけすぎて他教科の準備が遅れてしまえば、総合点で合格ラインに届かないこともありえます。

そのため、英検対策を始めるなら、「英語が得意」「ある程度の学力が既にある」など、自分の学力状況とよく相談したうえで導入すべきです。


英検でどの級を狙うべきか?目安と戦略

大学受験に活用するためには、最低でも2級以上の取得が目安になります。準2級レベルだと評価対象にならない大学も多いため、基本的には2級、もしくはより上の準1級の取得を目指すのがベストです。

  • 準2級:高校中級程度
    一部の推薦入試などで利用できるが、汎用性は低い。
  • 2級:高校卒業・大学入試レベル
    多くの大学で出願資格や加点対象となる。英語の基礎力として最も汎用性が高い。
  • 準1級:大学中級以上
    難関国公立や上位私立大学で高く評価され、得点換算や試験免除など、より大きな優遇措置が得られる可能性あり。

CSEスコアにも注目しよう

英検の成績表には、合格・不合格だけでなく「CSEスコア」という指標が掲載されています。このスコアは、読む・聞く・書く・話すの4技能それぞれの力を数値化したもので、大学によっては合格級よりもスコア重視で評価するケースもあります。

たとえば「各技能で570点以上、合計2460点以上」といった基準をクリアしているかが出願条件になる大学もあります。このため、自分のスコアを定期的にチェックし、苦手な技能を強化していくことが重要です。


英検のスコアには「有効期限」がある?

英検の合格自体は一生有効ですが、大学受験で利用する場合はスコアの「有効期限」が設けられていることがほとんどです。多くの大学では「出願時からさかのぼって2年以内に取得したスコアのみ有効」としています。

そのため、高校1年生のうちに英検2級や準1級に合格しても、受験のタイミングによってはスコアが無効になってしまう可能性もあります。英検を受ける際は、自分が受験する年度から逆算して、最適なタイミングでの受験計画を立てることが重要です。


各大学での英検活用例:実際の制度をチェック

大学ごとに英検の評価方法は異なりますが、いくつか代表的なケースを見てみましょう。

  • 東京外国語大学(国立)
    推薦入試の出願条件としてCEFR B2レベル(英検2級以上相当)を求めています。
  • 国際教養大学(公立)
    英検保有者は、共通テストの英語を満点扱いにする特典があります。
  • 上智大学(私立)
    TEAPや英検のスコアを利用した入試方式を採用。個別英語試験が免除されることも。
  • 法政大学(私立)
    英語外部試験利用型の入試を実施。特定スコア以上の受験者には英語試験免除といった優遇措置があります。

まとめ:英検を使うかは「自分の受験スタイル次第」

英検は、大学受験で確かに有効なツールのひとつです。しかし、それを最大限に活かせるかどうかは、自分の英語力や志望校の入試制度との相性に大きく左右されます。

「とにかく取得しておけば安心」という考えではなく、自分の得意・不得意、受験校の出願条件や加点制度、他教科とのバランスを踏まえた上で、「英検を使うかどうか」を慎重に判断することが重要です。

大学入試での成功は、正しい情報と的確な戦略の積み重ねによって築かれます。英検を味方につけるためには、まずその仕組みを理解し、自分に合った活用法を見つけましょう。


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