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大学受験 コラム

英単語が覚えられない理由

2026.08.14 PingPoint

理系で英語が苦手、という受験生には共通した事情があります。

数学と理科に時間を取られ、英語に回せる時間が少ない。それなのに、英語の配点は数学と同じか、それ以上のことがある。

結果として「やらなければいけないのは分かっているが、手が回らない」という状態が続きます。

この記事では、MARCHレベルの理系学部で戦える語彙を、最小限の時間で作る方法を整理します。1日20分を想定しています。

前提を先に共有します。MARCH理系の英語は、難単語の勝負ではありません。

基礎から標準レベルの語彙を、確実に反応できる状態にする。それだけで届きます。難易度の高い単語帳に手を出すより、標準を固めるほうが得点になります。

必要な語彙水準を数字で把握する

まず到達点を明確にします。目安は次のとおりです。

日東駒専レベル 2,000語程度

MARCHレベル 4,000語から5,000語程度

早慶レベル 6,000語以上

※市販の単語帳の見出し語数とは数え方が異なります。標準的な単語帳1冊は見出し語2,000語前後ですが、派生語や熟語を含めると実質はこれより多くなります。

重要なのは、MARCHレベルなら、標準的な単語帳1冊を確実に仕上げれば射程に入るということです。2冊目、3冊目に手を出す必要は、多くの場合ありません。

理系は英語に使える時間が限られています。1冊を完璧にするほうが、複数冊を中途半端にやるより確実に得点になります。

理系のほうが、単語には向いている

意外に思われるかもしれませんが、単語の習得は理系的な作業です。

英単語は、無秩序な記号の集まりではありません。接頭辞・語根・接尾辞という部品の組み合わせでできています。この構造を理解すると、覚えるべき量が大幅に減ります。

たとえば、こうした部品です。

re- 再び、後ろへ → repeat, reduce, reflect, remove

de- 下へ、離れる → decrease, decline, detect, describe

con- / com- 共に → connect, contain, compare, combine

trans- 越えて → transfer, transform, transmit, transport

sub- 下に → submit, substance, subject, subtract

-duce / -duct 導く → produce, reduce, conduct, introduce

こうした部品を数十個知っているだけで、初見の単語でも意味の見当がつくようになります。丸暗記の量が減り、忘れても推測で補えます。

理系の科目に出てくる用語とも重なります。conduct は「伝導」、transmit は「伝達」、reduce は化学の「還元」。すでに知っている概念と結びつくので、記憶に残りやすくなります。

単語を「覚えるもの」ではなく「構造を持ったシステム」として扱う。これは理系の得意な考え方です。

理系学部の長文に出る語彙

もうひとつ、理系ならではの有利さがあります。

理系学部の入試では、科学系のテーマが出やすい傾向があります。環境問題、医療、テクノロジー、宇宙、生物。文系学部で出る文学や哲学の文章と比べると、内容そのものは理解しやすいはずです。

そして、こうした文章には決まった語彙が繰り返し登場します。

研究・実験に関する語
research, experiment, hypothesis, evidence, data, analyze, observe, conclude

増減・数量に関する語
increase, decrease, rate, ratio, proportion, amount, quantity, significant

因果に関する語
cause, effect, result, lead to, due to, therefore, consequently

技術・環境に関する語
technology, device, energy, environment, resource, sustainable, pollution

これらは標準的な単語帳に載っている語ばかりです。特別な対策は要りません。ただ、こうした語が繰り返し出ると知っていれば、優先順位をつけられます。

単語帳を回すときに、科学系の語に印をつけておく。それだけで、志望学部に合わせた学習になります。

1日20分の回し方

理系は数学と理科に時間を取られます。単語に1時間かけるのは現実的ではありません。20分で設計します。

1日100語を、20分で

1語あたり数秒です。英単語を見て、意味が出てくるか確認する。出てこなければ答えを見て、すぐ次へ。立ち止まらないことが最も重要です。

1周は20日、3か月で4周

2,000語の単語帳なら、100語ずつで20日。1か月半で2周、3か月で4周できます。4周した時点で、定着している語は相当な数になります。

1周目で覚えようとしない

これが最大のポイントです。1語ずつ完璧にしようとすると、1周に2か月かかります。そのころ最初の語は忘れています。3周目、4周目で覚えればいいと割り切ってください。

理系的に言えば、1回あたりの精度より、試行回数を優先するということです。記憶は反復回数に依存します。

そして毎日やること。週末に3時間まとめてやるより、毎日20分のほうが確実に定着します。単語は間隔が空くと落ちます。

やらなくていいこと

時間が限られているからこそ、削る判断が必要です。MARCH理系を目指すうえで、優先度が低いものを挙げます。

2冊目の単語帳
1冊が完璧でないうちに次へ行かないでください。収録語の大半は重複しています。難単語帳に進むより、標準1冊の精度を上げるほうが得点になります。

複数の意味をすべて覚える
1語につき、まずは一番上の意味だけで構いません。他の意味は長文で出会ったときに拾うほうが、記憶にも残ります。

ノートに書き写す
時間の割に効率がよくありません。その時間を回転数に使ってください。ただし綴りを書かせる問題が出る大学は、直前期に別途対策が必要です。

日本語から英語を思い出す練習
英作文には有効ですが、読解には遠回りです。読解で必要なのは、英語を見た瞬間に意味が出てくること。赤シートは日本語側を隠してください。

理系は英語だけに時間をかけられません。やることを増やすより、削るほうが結果につながります。

熟語はどこまで必要か

熟語については、志望校の出題形式で判断してください。

文法・語法問題が出る大学なら、熟語帳が必要です。逆に長文中心の大学なら、専用の1冊を仕上げるより、前置詞と副詞のイメージを押さえるほうが効率的です。

up 完了・やりきる → use up, give up, eat up

out 外へ出る、尽きる → find out, run out, turn out

off 離れる → take off, put off, call off

こうした感覚があると、初見の熟語でも意味の見当がつきます。接頭辞と同じ発想です。個別に暗記する量を減らせます。

時期の目安

受験生に向けて、残り期間から逆算します。

9月中
標準的な単語帳を、一定の完成度まで。ここで決着をつけたいところです

10月から11月
維持しながら、長文演習で出会った語を拾う。単語だけの時間は減らします

12月以降
新しい単語には手を出さない。既習語の維持に徹します

10月以降に単語帳を初めて開くようでは、演習の時間が足りません。単語は9月に片をつけて、以降は演習に集中する。これが理想的な形です。

いま1周も終わっていない場合は、範囲を絞る判断が必要です。単語帳の後半にある難単語より、前半の基礎語を確実にするほうが得点につながります。

英語だけ、1教科から受講できます

PingPointは教科ごとに選べるオンライン個別指導塾です。数学と理科は今のまま、英語だけを補うという使い方ができます。

高校1年生〜3年生 1教科 19,000円/月

1コマ2時間、月4回

入塾金 30,000円(初回のみ)

単語は、授業で教わるものではありません。自分で回すしかない領域です。

だからこそ当塾では、授業時間外に何をどこまでやるかを決め、次回に達成状況を確認します。週1回の授業だけで英語が伸びるわけではありません。残りの6日間の設計まで含めて伴走します。

オンラインなので通塾時間もかかりません。2学期以降、平日に使える時間は3時間程度です。片道30分の移動は、その時間の6分の1にあたります。

よくいただく質問

MARCH理系には単語帳2冊必要ですか

多くの場合、標準的な1冊を確実に仕上げれば足ります。2冊目に進むのは、1冊目の定着率が9割を超えてからで構いません。それより長文演習に時間を回すほうが得点になります。

理系の長文は文系より簡単ですか

語彙のレベルが大きく違うわけではありませんが、テーマが科学系だと内容を理解しやすい傾向はあります。背景知識がある分、推測が効きます。ただし大学によって出題傾向は異なるので、過去問で確認してください。

1日20分で本当に足りますか

毎日続けば足ります。重要なのは総時間ではなく、間隔と回数です。週末に3時間より、毎日20分のほうが定着します。理系は数学と理科に時間が必要なので、この設計を推奨しています。

接頭辞や語根は覚えるべきですか

専用の教材を1冊やる必要はありません。単語帳を回すなかで、共通する部品に気づいたら意識する程度で十分です。数十個の主要な接頭辞を知っているだけで、推測できる語が大幅に増えます。

英語だけ受講できますか

できます。教科ごとの料金設定ですので、英語だけという受講が可能です。通われている塾や学校の学習はそのまま続けていただけます。

理系にとって英語は、後回しにしがちな科目です。しかし配点は小さくありません。

MARCHレベルであれば、標準的な単語帳1冊を確実に仕上げれば射程に入ります。必要なのは難単語ではなく、基礎語への確実な反応です。

1日20分。1語数秒で100語。1周目で覚えようとせず、回数を稼ぐ。明日から試してみてください。

まずは体験授業でご確認ください

現在の語彙レベルと志望校の水準を確認したうえで、何をどこまでやるべきかを具体的にお伝えします。オンラインですので、お住まいの地域を問わず受講いただけます。英語1教科のみのご相談も歓迎します。

授業料金・受講について見る

PingPointは、小学生・中学生・高校生を対象としたオンライン個別指導塾です。1コマ2時間の授業を教科ごとに選択でき、大学受験対策にも対応しています。オンライン専門のため、通塾時間をかけずに全国どこからでも受講いただけます。

本記事に記載した語彙数の目安は一般的な水準であり、志望校や出題形式により変動します。必要な対策は受験生の状況により異なります。
2026年8月14日 公開

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