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中学受験における燃え尽き症候群の危険性:合格者も注意が必要
2024.07.11

燃え尽き症候群の危険性:合格者も注意が必要

中学受験において、不合格者が燃え尽き症候群に陥るリスクはよく知られていますが、合格者も同様の危険性を抱えています。以下にその理由を詳しく見ていきましょう。

入学自体を目標にするべきではない

多くの家庭では、中学受験の合格が最終目標となりがちです。しかし、実際には入学後の学校生活が本番です。入学をゴールと考え、その後の生活設計ができていないと、合格後に燃え尽きてしまう可能性が高まります。入学後の新生活に向けた気持ちの準備ができていないと、全てが終わったような感覚に陥り、燃え尽き症候群を引き起こします。

トップクラスを維持するのが困難

成績トップクラスのアイデンティティを持つ子供たちが、難関私立中学に進学した後、周囲との競争で苦しむことがあります。入学時点での実力差が小さくなるため、以前のようなトップの座を維持するのは容易ではありません。難易度の高いカリキュラムをハイペースでこなす必要があるため、勉強についていけなくなる子供も少なくありません。これが大きな挫折感につながり、燃え尽き症候群の一因となります。

燃え尽き症候群になるのは大人も同じ

中学受験は親の受験とも言われるほど、親のサポートが重要です。送迎や宿題チェック、メンタル管理など、親が多くの労力を費やします。そのため、子供以上に燃え尽き症候群に陥る親も少なくありません。子供が合格後についていけない姿を見ると、親も打ちのめされることがあります。

燃え尽き症候群(バーンアウトシンドローム)とは?

燃え尽き症候群とは、ひとつの物事に没頭していた人が、心身の極度の疲労により意欲を失い、社会に適応できなくなる状態を指します。せっかく中学受験に合格したのに、入学後に元気がなくなり、何もやる気が起こらなくなるケースもあります。これが「燃え尽き症候群」です。

燃え尽き症候群を防ぐための対策

第一志望に不合格だった場合

親子ともに大きなショックを受けるのは当然ですが、親が落ち込んでいる姿を子供に見せ続けると、子供の自尊心が傷つきます。受かった学校について調べ、具体的なビジョンを共有することで気持ちを切り替えましょう。

受験前に学校の校風を認識する

私立中学にも自主自立を重んじる学校や、詰め込み教育の管理型学校があります。親子でどちらが合うかを考えておきましょう。学校選びを偏差値だけで行うと、入学後に校風が合わず、心を挫かれることがあります。

春休み中も学習習慣を崩さない

受験勉強のように終日没頭する必要はありませんが、学習習慣を維持することが重要です。英語と数学の先取り学習を行い、入学後の勉強をスムーズに進めましょう。

通学時間を有効活用する

私立中学への通学は片道1~2時間かかることが多いです。通学時間を暗記カードやアプリで復習する時間として活用し、生活リズムを保ちましょう。

進学実績と自分の目指すべき順位を知る

進学実績を見て、自分の目標とする順位を設定し、それに向けて勉強を頑張りましょう。特に中学2年生は悪夢の第二学年と呼ばれ、中だるみと難易度の上昇でモチベーションが下がりやすい時期です。

まとめ

中学受験はゴールではなく、人生における一つの通過点です。親子でその認識を共有し、燃え尽き症候群を防ぐための対策を受験前から行いましょう