早稲田大学教育学部は、新宿区の早稲田キャンパスに位置しています。このキャンパスは「本キャン」と呼ばれ、早稲田大学の象徴的な存在です。特に、政治経済学部、法学部、商学部、社会科学部、国際教養学部が同じキャンパスにあり、教育学部もこの一部です。理学科や数学科、初等教育学専修など一部の学科を除き、ほとんどの学生は文系です。
私自身は数学科に在籍しており、少数派の理系学生です。しかし、教育学部の授業が行われるのは「チベット」と呼ばれる少し離れた16号館です。この建物は少し古いものの、通信環境は整っているので安心です。
早稲田大学教育学部には、7つの学科と複数の専攻・専修があり、幅広い分野を学ぶことが可能です。実は、教員免許の取得が必須ではない「開放制」の教育学部であることも特徴の一つです。教員免許を取得するには、教職課程を履修する必要があり、その過程は容易ではありません。特に、追加費用がかかる授業もあるため、教育学部に在籍していても教員免許を取らない学生が多く存在します。
他の学部生も比較的履修が少ない場合、空き時間を活用して教職課程を取ることが多いです。理系で教員免許を取得したい場合は、必修科目が少ない教育学部がオススメです。
早稲田大学教育学部の理系入試の大きな特徴は、3科目で受験が可能な点です。一般的な国公立大学や他の理系学部と比較して、理科が1科目だけで良いため、理科に自信のない受験生には有利です。さらに、理科の難易度は他の理工学部より低めであるため、対策を行えば十分に合格のチャンスがあります。
私立理系学部では、実験設備の関係でメインキャンパス以外のキャンパスに通うことが一般的ですが、早稲田大学教育学部では、文系・理系問わず早稲田キャンパスで授業が行われます。これは理系学生にとっても大きな魅力であり、他学部の学生との交流が活発に行える環境が整っています。
教育学部の理系学生は、女子学生が少ないことがデメリットとして挙げられることがありますが、文系学科の学生が多いため、異性との交流の機会も豊富です。また、数学科の学生にとって、教職課程の授業が早稲田キャンパスで行われるため、履修の組みやすさも利点の一つです。
教育学部の学部課程では、教育に関連する科目が必修に含まれていないため、理工学部のカリキュラムに近い内容が学べます。特に、数学科や生物学専修では、一般的な理学部の内容を学ぶことが可能です。さらに、大学院に進学し、数学教育以外の研究を行う場合は、理工学術院の管理下で研究が進められます。例えば、生物学専修の学生が大学院で研究を行った場合、「先進理工学研究科」の修了証が授与されるため、理工学部と同等の評価を受けることができます。
早稲田大学教育学部は、他の学部と比べて入試難易度がやや低い傾向にあります。特に理系のB方式では、理科1科目での受験が可能であるため、理科の一分野に自信がある受験生には非常に魅力的な選択肢となります。また、A方式やC方式など、様々な入試方式が用意されており、受験生にとって柔軟な選択肢があります。
早稲田大学教育学部は、多様な学問分野を学べる環境が整っており、教員免許の取得が必須ではない点や理系入試の特異性など、他の学部にはない特徴を持っています。広範な教養と深い専門性を身につけながら、多様なキャリアパスを描くことができる場所です。