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新課程導入:なぜ学習指導要領は新しくなるのか?
2024.06.02

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学習指導要領の変革とその背景:未来を生き抜く力を育むために

なぜ学習指導要領は新しくなるのか?

日本の学習指導要領は、社会の変化に対応するためにおおよそ10年ごとに改訂されています。この背景には、予測困難な社会において「生きる力」を育むことが求められているという現状があります。現代社会は10年前とは大きく異なり、技術革新やグローバル化が急速に進展しています。これに伴い、学校教育も社会の変化に即応する必要があります。子どもたちは、将来にわたり変化し続ける社会で生きていくために、適応する力を身につけることが求められています。

直近の学習指導要領の改訂

最新の改訂は2017年と2018年に行われ、2020年度から順次実施されています。小学校では2020年度から、中学校では2021年度から、高等学校では2022年度の入学生から全面的に施行されています。この改訂では、社会の急激な変化に対応するために、特に以下の三つの柱をバランスよく育むことが重視されています。

  1. 知識・技能
  2. 思考力、判断力、表現力
  3. 学びに向かう力、人間性

これにより、単なる知識の詰め込みではなく、実社会での問題解決能力や批判的思考力、創造力が重視されています。

新しい学びの内容

新学習指導要領では、外国語教育やプログラミング教育の充実が図られています。具体的には、小学校3・4年で外国語活動が始まり、プログラミング教育が必修化されました。さらに、レポート作成や議論を通じた言語能力の育成、日本の伝統や文化に関する教育、道徳教育、防災・安全教育などにも焦点が当てられています。

従来の科目の変化

改訂は従来の科目にも大きな変化をもたらしました。例えば、中学校の英語では授業で扱う単語数が倍増し、難易度も高まっています。また、社会科では歴史の学習量が増加し、公民では主権者や消費者教育が強化されています。さらに、SDGs(持続可能な開発目標)がカリキュラムに組み込まれるなど、現代の社会課題に対する理解も求められています。

高等教育への影響

2025年1月に実施される共通テストでは、新たな教科「情報」を加えた7教科21科目に再編されます。国立大学では6教科8科目を必須とする一方で、公立大学や私立大学では受験教科・科目が異なり、多様な入試方式が採用されています。これにより、受験生は自身の進路に合わせた柔軟な学習が求められます。

まとめ

学習指導要領の改訂は、社会の急激な変化に対応し、未来を生き抜くための「生きる力」を育むために欠かせないものです。知識や技能だけでなく、思考力や判断力、そして学びに向かう力をバランスよく育むことで、子どもたちは未知の状況にも対応できるようになります。このような教育改革を通じて、日本の未来を担う子どもたちが自ら課題を見つけ、考え、行動する力を養うことが期待されています。

教育の現場では、この変化に即応するための工夫が求められ、私たちもその動向に注視し続ける必要があります。