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大学受験 コラム

文系のための英単語:MARCH文系の語彙

2026.08.14 PingPoint

私大文系を目指すなら、英語から逃げることはできません。

3科目のうち1科目。しかも配点が他の2科目より高く設定されている大学が少なくありません。英語が崩れたまま合格することは、まずないと考えたほうが現実的です。

そして英語の得点を最も左右するのが、語彙です。構文が取れても、単語を知らなければ読めません。

この記事では、MARCHレベルの文系学部で戦える語彙をどう作るかを整理します。

文系の語彙で厄介なのは、量ではありません。中身です。

抽象的な語、文脈で意味が変わる語、言い換えられる語。単語帳の日本語訳を覚えただけでは対応できない場面が、文系の長文には多く出てきます。

必要な語彙水準

まず到達点を確認します。目安は次のとおりです。

日東駒専レベル 2,000語程度

MARCHレベル 4,000語から5,000語程度

早慶上智レベル 6,000語以上

※市販の単語帳の見出し語数とは数え方が異なります。標準的な単語帳1冊の見出し語は2,000語前後ですが、派生語や熟語を含めた実質はこれより多くなります。

MARCHであれば、標準的な単語帳1冊を仕上げることが前提になります。そのうえで、志望校によっては2冊目や上位レベルの語彙が必要になることもあります。

ただし、ここで注意があります。冊数を増やすより先に、1冊の中身をどう扱うかを見直すほうが効果的です。文系の語彙は、覚え方によって使えるかどうかが変わります。

文系の長文に出る、抽象的な語

文系学部の入試では、社会、文化、心理、教育、言語、歴史といったテーマが出題されます。理科系の文章と比べて、内容そのものが抽象的です。

そこで頻出するのが、次のような語です。

考え・概念に関する語
concept, notion, perspective, assumption, principle, theory, argument

現象・状況に関する語
phenomenon, circumstance, context, aspect, factor, tendency, issue

主張・論理に関する語
claim, insist, imply, indicate, suggest, contradict, conclude

社会・文化に関する語
society, tradition, identity, diversity, generation, authority, convention

これらの難しさは、日本語訳を覚えても、意味が掴めないことがある点です。

たとえば notion を「概念」と覚えたとして、実際の文中で「概念」と置き換えても、文の意味がすっきりしないことがあります。日本語訳と、その語が実際に指している内容の間にずれがあるからです。

対処としては、例文とセットで覚えることです。単語帳に載っている例文を1度は読む。それだけで、その語がどういう場面で使われるかの感覚がつきます。抽象語ほど、この作業が効きます。

多義語で崩れる

文系の長文でつまずく、もうひとつの原因が多義語です。

単語帳では意味が1つしか載っていない、あるいは一番上の意味だけ覚えている。その語が別の意味で使われていると、そこで読みが止まります。

matter 物質/問題/重要である

subject 主題/科目/被験者/〜を受けやすい

order 命令/順序/秩序/注文

present 現在の/出席している/提示する/贈り物

appreciate 感謝する/理解する/評価する/価値が上がる

厄介なのは、知っている意味で読めてしまうことがある点です。意味が通ってしまうので、間違いに気づけません。

対処は2つあります。ひとつは、よく出る多義語を意識してリスト化すること。単語帳を回すなかで「これは複数の意味がある」と気づいた語に印をつけていきます。

もうひとつは、文の意味が通らないと感じたら、多義語を疑うこと。「構文は取れているのに意味が変だ」というとき、原因はたいていここにあります。

派生語をセットで押さえる

文系の入試では、語彙問題や空所補充で品詞を問われることがあります。

動詞は知っているが名詞形が出てこない。形容詞は分かるが副詞形を知らない。この状態だと、読めても解けません。

analyze(分析する)→ analysis(分析)→ analytical(分析的な)

significant(重要な)→ significance(重要性)→ significantly(著しく)

conclude(結論づける)→ conclusion(結論)→ conclusive(決定的な)

単語帳には派生語も載っています。見出し語だけを追って、下段の派生語を飛ばしていませんか。

すべてを完璧に覚える必要はありません。ただ「この語には名詞形がある」と認識しておくだけで、選択肢を見たときの反応が変わります。2周目以降、余裕が出てきたら派生語にも目を通してください。

言い換えに気づけるか

これは設問に直結する話です。

長文の内容一致問題では、本文の表現がそのまま選択肢に出ることはほとんどありません。必ず言い換えられています。

本文が increase なら、選択肢は rise や grow。本文が difficult なら、選択肢は challenging や demanding。この対応に気づけないと、正解の選択肢を見落とします。

対策として有効なのは、単語帳の類義語欄を見ることです。多くの単語帳には、同じ意味の語がまとめて載っています。ここを飛ばさずに、セットで認識しておく。

もうひとつは、過去問を解いたあと、本文と選択肢の対応を確認すること。どの語がどう言い換えられていたかを見ると、傾向が見えてきます。

回し方

ここからは具体的な進め方です。

1日100語を、20分で

1語あたり数秒。英単語を見て、意味が出てくるか確認し、出てこなければ答えを見て次へ。立ち止まらないことが最も重要です。

1周目は、意味だけ

例文も派生語も類義語も、1周目は飛ばして構いません。まず全体を1周することを優先してください。2周目以降、余裕が出てから広げます。

3周目から、例文と派生語へ

意味が7割ほど定着してきたら、抽象語の例文と派生語に目を通します。文系はここまでやって初めて、単語帳を使い切ったことになります。

最大の失敗は、1周目から例文まで読み込もうとすることです。1語に時間をかけると1周に2か月かかり、そのころ最初の語は忘れています。

1周目は薄く速く。周回を重ねながら、少しずつ深くしていく。この順序を守ってください。

やってはいけないこと

単語帳を乗り換える
収録語の大半は重複しています。乗り換えるたびに進捗がリセットされ、いつまでも1周目です。いま持っているものを最後まで回してください。

日本語から英語を思い出す練習
英作文には有効ですが、読解には遠回りです。読解で必要なのは、英語を見た瞬間に意味が出てくること。赤シートは日本語側を隠してください。

ノートに書き写す
時間の割に効率がよくありません。その時間を回転数に使うほうが定着します。ただし記述式の大学を志望する場合は、直前期に綴りの確認を。

まとめて何時間もやる
週末に3時間より、毎日20分のほうが効きます。単語は間隔が空くと落ちます。0の日を作らないことが最優先です。

時期の目安

残り期間から逆算します。共通テストまで約5か月、私大一般入試まで約6か月です。

9月中
1冊目を、意味レベルで一通り仕上げる。ここで決着をつけたいところです

10月
維持しながら例文と派生語へ。並行して長文演習を本格化

11月
過去問で出会った語を拾う。志望校の頻出テーマの語彙を補強

12月以降
新しい単語帳には手を出さない。既習語の維持に徹します

文系は英語の比重が大きいぶん、単語に時間を割く価値があります。ただし単語だけをやっていても読めるようにはなりません。

9月中に土台を作り、10月からは長文演習の中で語彙を増やす形に切り替える。この移行がうまくいくかどうかが、秋以降の伸びを決めます。

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単語は、授業で教わるものではありません。自分で回すしかない領域です。

だからこそ当塾では、授業時間外に何をどこまでやるかを決め、次回に達成状況を確認します。週1回の授業だけで英語が伸びるわけではありません。残りの6日間の設計まで含めて伴走します。

1コマ2時間と長めに設定しているのも、解説を聞くだけで終わらせないためです。実際に読んでもらい、どこで手が止まるかを確認します。

よくいただく質問

MARCH文系には単語帳2冊必要ですか

志望校によります。まず1冊目を、例文と派生語まで含めて仕上げてください。それでも語彙が足りないと感じるなら2冊目を検討します。ただし1冊目が7割程度の定着で2冊目に進むのは、最も避けたい形です。

単語は覚えたのに長文が読めません

多義語か、構文の問題である可能性があります。文の意味が通らないと感じたとき、知っている単語が別の意味で使われていないか疑ってみてください。それでも解決しないなら、原因は語彙ではなく構文です。

例文まで読む時間がありません

1周目は不要です。意味だけで速く回してください。3周目以降、抽象語に限って例文を読むだけでも効果があります。全語の例文を読む必要はありません。

1日100語は多すぎませんか

1語あたり数秒なので、慣れれば20分で終わります。多く感じるのは、1語ずつ完璧に覚えようとしているためです。「今日は覚えられなくていい」と割り切れば、この量は回せます。

英語だけ受講できますか

できます。教科ごとの料金設定ですので、英語だけという受講が可能です。通われている塾や学校の学習はそのまま続けていただけます。

文系にとって英語は、配点が最も大きい科目です。ここが崩れたままでは、他の2科目でどれだけ取っても届きません。

そして英語の土台は語彙です。1冊を、意味から例文、派生語、類義語まで使い切る。2冊目に進むのは、その後で構いません。

1日100語を20分。1周目は薄く速く、周回を重ねながら深くしていく。この順序を守れば、9月中に土台は作れます。

まずは体験授業でご確認ください

現在の語彙レベルと志望校の水準を確認したうえで、何をどこまでやるべきかを具体的にお伝えします。オンラインですので、お住まいの地域を問わず受講いただけます。英語1教科のみのご相談も歓迎します。

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本記事に記載した語彙数の目安は一般的な水準であり、志望校や出題形式により変動します。必要な対策は受験生の状況により異なります。
2026年8月14日 公開

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