志望校をいつまでに決めるか――これは受験勉強の「羅針盤」を定める大切なタイミングです。目標が定まれば勉強のモチベーションも格段に上がりますし、逆に遅すぎると漠然とした不安にかられて効率の良い学習計画が立てられなくなってしまいます。ここでは、「いつ」「どこまで」「何を準備して」志望校を固めるべきかを、4つのステップに分けてご紹介します。
受験本番で出願するのは、高校3年の冬~春。推薦入試でも夏~秋には出願書類をまとめる必要があるため、時間はあるように思えますが、部活動が引退し、いよいよ勉強一本になる高校2年の冬ごろまでには「大まかな志望校」を決めておきましょう。
まずは気になる大学をインターネットで検索し、公式サイトやパンフレットで学部・学科の特色をチェック。オープンキャンパスや説明会にも積極的に参加して、キャンパスの雰囲気や教育スタッフ・在学生の生の声を収集します。
志望校が決まっていなくとも、 基礎学力の向上は必須です。定期テストの予習復習を徹底し、偏差値という指標を少しずつでも上げておくことで、進学先の選択肢が広がります。
三者面談や進路ガイダンスの場をフル活用。進学実績を多数把握している先生や、同じ道を歩んだ先輩からアドバイスをもらい、自分の希望や不安を解消していきましょう。
志望校しか考えないという人も、最低1~2校は併願校を決めておくと、心に余裕を持って受験に臨めます。
入試までの日数を踏まえて、「いつまでに共通テスト対策」「いつから過去問演習」など大まかなマスタースケジュールを作成。科目別の配点や出題傾向も分析し、自分の得手不得手に応じた時間配分を決めます。
学校の自習室や予備校・塾、あるいはオンライン講座など、自宅以外の「集中できる場所」を確保。環境を変えることで、長時間学習へのハードルを下げることができます。
目標への道のりは長く険しいもの。計画通り進まない日もありますが、あらかじめ「休息日」や「楽しみ」をスケジュールに入れておくと、息切れを防げます。
志望校選びは「周囲に合わせる」「有名大学だから」という理由だけでは、入学後のモチベーション維持が難しくなります。最終的には…
――これらを軸に、「自分の意思」で決定することが何より大切です。そのうえで、「冬までに大まかに決める」「併願校までセットで固める」「スケジュールを逆算する」というステップを踏めば、迷いの少ない受験戦略が組み立てられるはずです。
受験は結果だけでなく、“走り切った経験”も大きな財産になります。明確な目標設定と計画的な準備で、自分らしい進路を掴み取ってください!