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大学入試における小論文の書き方
2024.10.13

大学入試における小論文の書き方ガイド

大学入試での小論文に苦手意識を持つ人は多いのではないでしょうか。模試を受けてもなかなか点数が伸びないという悩みを抱える受験生もいることでしょう。多くの高校では小論文の授業が設置されておらず、対策を始める時期が他の主要科目に比べて遅くなることが少なくありません。また、学校や予備校の指導方法も確立されていないため、小論文に対して不安を抱えている受験生が多いのも事実です。今回は、小論文の基本的な書き方、作文との違い、そして効果的な対策方法について詳しくご紹介します。

小論文とは何か?

小論文は、与えられたテーマに基づいて自分の意見を論理的に表現した文章のことを指します。漢字の意味通り、小さな論文という位置づけですが、単なる作文や感想文とは異なります。小論文には明確な結論が求められ、論理的な構成が重要です。そのため、表現の美しさや余韻などはあまり必要とされません。小論文の基本的な考え方を理解することが重要です。

小論文の基本構成

小論文は「序論」「本論」「結論」の3部構成で書くことが基本です。この構成を理解していないと、文章がまとまりなくなり、評価されなくなります。

  1. 序論: 読み手がテーマを理解できるように、問題提起や主張を簡潔に示します。序論は全体の約10%程度を目安にします。
  2. 本論: 小論文の中で最も重要な部分で、自分の意見に説得力を持たせるための根拠や事例を詳しく述べます。本論は全体の約65~80%を占めるのが理想です。
  3. 結論: 序論で述べた主張を再確認し、最終的な考えを簡潔に述べます。結論も約10%程度が目安です。

大学入試の小論文における違い

大学入試では、選抜方法によって小論文に求められる内容が異なることがあります。一般選抜、学校推薦型選抜、総合型選抜のそれぞれの特徴を見てみましょう。

  • 一般選抜: 高度で個性豊かな観察力や深い知識が求められることが多いです。
  • 学校推薦型選抜・総合型選抜: 基礎学力をもとに、社会的視点からバランスの取れた文章が求められます。

意見と感想の違い

小論文において重要なのは「意見」です。受験生の中には、自分の「揺るぎない持論」を述べなければならないと考えている人もいますが、必ずしもそうではありません。設問によっては賛成・反対の両方の立場から論じることも求められる場合があります。

意見と感想の違いを明確にすることも重要です。感想は「好き・嫌い」という主観的な評価に終わることが多いのに対し、意見は論理的な根拠に基づいた主張です。例えば、「納豆が好きだから毎日食べたい」という感想に対し、「納豆には必須アミノ酸が豊富に含まれ、健康に寄与する」というのが意見です。

小論文を書く際の時間配分と書き方

小論文を書くときは、時間配分が重要です。全体の時間の4分の1から3分の1を構成を考える時間に使い、残りの時間で実際に文章を書くようにしましょう。例えば、800字の小論文を書く場合、構成に約10分、文章作成に約20分、見直しに約5分を目安にすると良いでしょう。

序論の書き方

序論は、小論文の冒頭でテーマを明確にするため、非常に重要です。100字前後でテーマの背景や問題提起を行いましょう。序論がしっかりしていると、読み手は何について論じるのかをすぐに理解できます。

本論の書き方

本論では、自分の意見を提示し、その理由や根拠を示します。一般的には400〜600字程度が目安です。意見提示と論拠提示を分けて考え、根拠は意見と重ならないように注意しましょう。

結論の書き方

結論では、序論で述べた内容を再確認し、最終的な意見を簡潔に述べることが求められます。あいまいな結論は避け、明確な形で締めくくることが重要です。

メモを活用する

構成を考える際にはメモを取ることをおすすめします。頭の中だけで考えていると、最初に思いついたことを忘れてしまったり、アイデアが整理できずに混乱したりすることがあります。キーワードを書き出したり、構成のポイントをメモするだけでも、文章がスムーズに進む助けになります。

原稿用紙の使い方とルール

小論文を書く際には、適切な段落分けや表現技法を意識することが重要です。課題文の要約、序論、本論、結論に分け、特に本論では内容のまとまりで段落分けを行うと良いでしょう。

また、文学的な表現は使用せず、説明的な文章を書くことを心掛けましょう。原稿用紙の基本ルールも頭に入れておき、適切な段落分けやマスの使い方を意識しましょう。

まとめ

小論文は、大学入試において非常に重要な役割を果たします。基本的な書き方や構成を理解し、自分の意見を論理的に表現する能力を磨くことで、合格の可能性を高めることができます。しっかりとした対策を行い、自信を持って小論文に臨みましょう。