共通テスト数学新課程の対策!2025年からどう変わるのか
2024.11.26
共通テスト数学の時間配分と攻略法
共通テスト数学では、限られた時間内で多くの問題を解ききる必要があり、効率的な時間配分が合否を左右する重要なポイントとなります。本稿では、「数学I・A」「数学II・B・C」の科目別に適切な時間配分を検討し、さらに得点に繋がるポイントや新課程での変更点を解説します。以下の内容を参考に、試験対策に役立ててください。
1. 数学I・Aの時間配分(70分)
数学I・Aでは、大問1~大問4(または大問5)の中から2問を選択し、計4問を解答する形式です。配点や難易度を踏まえ、以下のような時間配分をおすすめします。
- 大問1(20分):数と式/図形と計量
典型的な問題が多く、確実に得点したい部分です。平方根や二次方程式、三角比など、基本的な公式を正確に活用することが求められます。特に図形問題では、問題文を読み取るだけでなく、自分で作図して進める習慣をつけましょう。
- 大問2(20分):データの分析/二次関数
グラフや表をもとにした出題が多く、読解力が試されます。新課程では「仮説検定の考え方」が追加されるため、「帰無仮説」「対立仮説」「有意水準」といった新しい用語を理解する必要があります。
- 大問3・大問4(各15分):図形の性質/場合の数と確率
これらの問題は、条件設定が複雑になることが多いため、短時間で正確に解答するためには日頃の演習が重要です。特に「期待値」の概念が追加される新課程では、確率を扱う問題への深い理解が必要です。
攻略ポイント
- 配点を意識する
大問1・2が各30点と高配点であるため、確実に得点できるよう時間をかけて解答することを優先します。
- 苦手分野の克服
新課程では選択問題が廃止され全問必答となるため、全単元に対する網羅的な学習が必要です。
- 問題文の読解を素早く正確に
問題の文章量が増える傾向にあるため、設問の意図を素早く読み取る力を養いましょう。
2. 数学II・B・Cの時間配分(70分)
2025年度から新課程で「数学C」が加わり、選択科目が拡大されます。試験時間が10分延長されましたが、問題量も増加しており、効率的な時間配分が重要です。以下は一例です。
- 大問1(10分):三角関数/図形と方程式
基本公式の理解と応用が鍵となります。「加法定理」「三角関数の合成」をはじめとする典型問題をスピーディに解く練習が必要です。また、図形問題は作図を活用して解答の正確性を高めましょう。
- 大問2(10分):指数・対数関数
公式を正確に使いこなせるようにすることが大切です。「真数条件」「底の条件」を見落とさないことが得点アップのコツです。
- 大問3(15分):微分・積分の考え
計算量が多くなるため、解答スピードが重要です。定積分を利用した問題が増加傾向にあり、図形的な意味を理解しながら解答を進めましょう。
- 選択問題(各10分)
「数列」「確率分布」「ベクトル」の中から自身の得意分野を選ぶことがポイントです。新課程では「統計的な推測」「仮説検定」が重要視されるため、特に文系受験者は事前の準備が欠かせません。
攻略ポイント
- 選択問題の取捨選択
事前に自分が解答する問題を明確に決め、時間を無駄にしないようにしましょう。
- 計算の工夫を身につける
計算量が多い問題では、公式を活用して効率よく解答する練習を重ねてください。
- 過去問と新課程の演習のバランス
新課程の変更点に対応した問題集や試作問題で、形式の変化に慣れておきましょう。
3. 時間配分における全体的なポイント
得意・不得意に応じた調整
大問ごとの時間配分は目安であり、得意分野で短縮した時間を不得意分野に回す工夫が必要です。模試や過去問演習を通じて、問題ごとにかかる時間を計測し、実際の試験での時間配分を最適化しましょう。
手が止まったら次へ進む勇気を持つ
解答が行き詰まった場合、次の問題へ進む判断も重要です。完答を目指しすぎると時間をロスし、他の問題に影響が出ます。
見直し時間の確保
最低5分は見直し時間を設け、ケアレスミスや未解答を減らすよう心がけましょう。
4. 新課程に対応した注意点
- 内容の追加と変更
新課程では「仮説検定」「期待値」「複素数平面」など、これまで扱わなかった内容が出題されるため、基礎からの学習が必要です。
- 問題量の増加と文章の長文化
解答時間が足りなくなる可能性が高いため、設問を正確に理解し効率よく解答する力を養いましょう。
- 過去問活用の工夫
新課程の問題形式に合わせるため、旧課程の問題は部分的に活用し、新形式の問題演習に重点を置きましょう。
まとめ
共通テスト数学で高得点を狙うには、配点と時間配分を意識し、効率的かつ確実に解答を進める力が求められます。得意分野を活かしつつ苦手分野を克服する計画的な学習を行い、本番では柔軟に対応できる準備を整えましょう。また、2025年度からの新課程の変更点に留意し、適切な対策を講じることが重要です。日々の演習を通じて時間感覚を磨き、自信を持って試験に挑みましょう。