上智大学一般入試のTEAP利用型と共通テスト利用型:選択のポイントと対策
2024.12.14
上智大学一般入試のTEAP利用型と共通テスト利用型:選択のポイントと対策
上智大学の一般入試は、2021年度以降、次の3つの方式で行われています。
- TEAPスコア利用型(全学部統一日程入試)
- 学部学科試験・共通テスト併用型
- 共通テスト利用型
この新たな制度では、大学独自の個別学力試験のみで合否を判定する入試方式が廃止され、TEAP(Test of English for Academic Purposes)または大学入学共通テストのいずれかを受験することが必須となりました。本記事では、「TEAP利用型」と「共通テスト利用型」の特長や選択のポイント、対策方法を解説します。
TEAPスコア利用型:特徴と対策
TEAPスコア利用型は、事前に受験したTEAP(またはTEAP CBT)のスコアと上智大学の個別試験の点数を基に合否が決まる方式です。
特徴
- 英語力を重視:TEAPスコアが英語の得点として換算され、配点が大きいのが特徴。
- 全学部統一日程:試験科目が共通していれば、一度の試験で複数の学部・学科を併願可能。
- 英語外部試験の活用:大学独自の英語試験が行われないため、TEAPスコアが英語力の指標となります。
TEAPとは
TEAPは、上智大学と英検協会が共同開発した試験で、英語4技能(リーディング、リスニング、ライティング、スピーキング)を測定します。400点満点で各技能100点ずつ配分され、アカデミックな場面での英語運用能力が評価されます。問題の難易度は英検準2級から準1級レベルに相当します。
必要なスコア
- 合格に必要なTEAPスコアは公表されていませんが、目安として300点以上が必要。
- 310点で国語や社会の得点率が7割なら合格可能性が五分五分。
- 320点以上を目指すと、他科目で高得点を狙えれば合格が現実的になります。
対策方法
- 英語の基礎力を徹底強化:
- 単語、文法、読解スキルを鍛える。
- 英検準1級レベルの問題に慣れる。
- 4技能をバランス良く対策:
- リーディング:長文読解のスピードと正確性を上げる。
- リスニング:過去問やアプリを活用し、日常英会話と学術的なトピックの両方に対応。
- ライティング:短時間で論理的な文章を書く練習。
- スピーキング:模擬試験やスピーキングアプリを活用してアウトプット力を磨く。
- 過去問演習:
- TEAP試験の形式に慣れるため、過去問や模擬問題を活用。
共通テスト利用型:特徴と対策
共通テスト利用型は、大学入学共通テストの得点のみで合否が決まる方式です。
特徴
- 全国の受験生が対象:上智大学独自の個別試験は行われない。
- 英語外部検定試験のみなし得点:英検などの外部試験結果(CEFR B2以上)を提出すれば、共通テストの英語の得点に換算可能。
- 学部・学科によって必要な科目が異なる:志望する学部の試験科目に注意。
必要な得点率
共通テスト利用型の合格ラインは、学部や年度によって異なりますが、以下が目安です。
- 得点率:81%~89%
- 共通テストで高得点が求められるため、総合力が必要です。
対策方法
- 科目ごとの基礎固め:
- 各教科の基本的な問題集を繰り返し解くことで、基礎力を完璧に。
- 苦手科目を早期に克服し、得点率の底上げを図る。
- 時間配分の練習:
- 共通テストは制限時間が厳しいため、模擬試験を使って時間感覚を身につける。
- みなし得点の活用:
- 英検やIELTSのスコアを持っている場合は、共通テストの英語の点数として換算可能。必ずCEFR B2以上のスコアを目指す。
TEAP利用型と共通テスト利用型:どちらを選ぶべきか?
選択のポイントは、英語力と受験科目の得意不得意、そして試験形式の相性にあります。
TEAP利用型が向いている人
- 英語が得意:リスニング、スピーキングなど4技能に自信がある人。
- TEAPスコアを事前に取得済み:複数回受験可能なTEAPで高スコアを目指せる。
- 上智大学を第一志望にしている:上智大学特有の試験対策を進められる。
共通テスト利用型が向いている人
- 全科目のバランスが良い:共通テストで高得点を狙える人。
- 他大学を併願予定:共通テストの得点をそのまま活用できるため、複数校の併願が効率的。
- 英語に不安がある:TEAPではなく共通テスト英語で勝負したい人。
効率的な受験対策を進めるために
1. 過去問を分析
- 上智大学の入試問題は毎年一定のパターンがあるため、過去問を徹底的に解き、傾向を把握しましょう。
2. 基礎力+応用力
- 標準的な問題を確実に得点源としつつ、応用問題にも対応できる解答力を身につける。
3. 時間管理
- 共通テストやTEAP試験本番に向けて、時間を意識した模擬試験を繰り返す。
結論
TEAP利用型と共通テスト利用型は、それぞれ異なる特長を持つ入試方式です。英語力に自信があり、TEAPスコアを事前に取得している場合はTEAP利用型を選択するのが良いでしょう。一方、全科目の得点バランスに自信がある人や、複数の大学を併願したい人には共通テスト利用型がおすすめです。自分の学力や志望学部の要件に応じて最適な方式を選び、効果的な対策を進めることが合格への鍵となります。