「部活も全力で頑張りたい。でも、志望校合格のために勉強もしっかりやりたい。」
こんなふうに感じている高校生は多いのではないでしょうか。中学・高校の新生活が始まると、部活動に熱中する一方で、勉強のペースがつかめず焦りを感じることもしばしば。特に高校生の場合、大学受験が現実的な課題として迫ってきますから、「本当に両立できるのだろうか」と悩む人も少なくありません。
ですが、結論から言えば、部活と勉強は両立できます。そして、両立することで得られる相乗効果も少なくないのです。今回は、日々忙しく過ごす高校生のために、部活と勉強をうまく両立させるための考え方や実践法を詳しくご紹介します。
まず初めに、多くの学生が「両立は難しい」と感じる理由を整理してみましょう。
こうした悩みは誰もが一度は経験します。ですが、本当に時間が足りないのでしょうか?実は、「時間がない」のではなく、「時間の使い方に工夫が足りていない」ことが原因の場合が多いのです。
部活動と聞くと、「勉強の邪魔になる」というイメージを持つ人もいるかもしれません。ですが、実は部活が勉強に良い影響を与えることも多くあります。
適度な運動は、集中力や記憶力を高める働きがあります。運動によって脳が刺激され、学習効率が上がるという研究結果も出ています。特に運動部に所属している生徒は、体力面での耐性もあるため、長時間の学習にも耐えられる力がつきやすいのです。
限られた時間の中で成果を出すには、計画的に動く力が不可欠です。部活をしていると、自然と「時間をどう使うか」を意識するようになります。この経験は、受験勉強だけでなく、将来社会に出たときにも大いに役立ちます。
部活で得た「頑張ればできる」という感覚は、勉強への自信にもつながります。逆もまたしかりで、勉強で得た成果が部活のパフォーマンスを引き上げることもあります。両立を実現することで、どちらにもポジティブな影響を与え合えるのです。
通学中の電車やバスの中で単語帳を開く。授業と授業の間に教科書を読み返す。こうした「ちょっとした時間」の積み重ねが、大きな学習時間に変わります。
例:
「今日は時間がなかったから勉強できなかった」ではなく、「今日は時間がないなりに何ができるか」と考える姿勢が大切です。
帰宅後すぐに部屋着に着替えると、どうしても気が緩みがち。制服のまま勉強机に直行して、最低30分だけでも勉強に取り組むと、リズムが作りやすくなります。
眠気と戦うには、短時間の仮眠が効果的です。だらだらと寝るのではなく、「10分だけ」とアラームをかけてから休憩することで、リフレッシュしつつ、時間管理も可能になります。
勉強は「やる気」が出たときにやるのではなく、「時間になったからやる」ものにしてしまいましょう。たとえば、部活が終わったら20時から1時間は必ず勉強する、など習慣化がカギです。
カフェや図書館など、集中できる場所を見つけておくのも効果的です。
長期的な目標(大学合格など)だけでは、日々の勉強が抽象的になりがちです。そこで、短期間で達成可能な具体的な目標を設定するのがオススメです。
例:
小さな成功体験の積み重ねが、やがて大きな成果へとつながります。
多くの高校生が、受験が近づくにつれて「部活を辞めるべきか?」と悩みます。ですが、部活を辞めたからといって、必ずしも勉強時間が増えるわけではありません。
つまり、「時間がないからやめる」ではなく、「今の自分の状況を踏まえてどう行動するべきか」が大切なのです。
部活と勉強、どちらも本気で取り組むには、多少の努力と工夫が必要です。しかし、それは決して不可能なことではありません。
これらを少しずつでも取り入れていくことで、「両立できない」という思い込みを打ち破ることができます。
部活動で得られる経験も、受験を通して得る学びも、どちらもかけがえのない高校生活の一部です。焦らず、自分のペースで、でも着実に前に進んでいきましょう。